社会人として経験が浅い人にありがちな失敗が「これで大丈夫だろう」と、独断で話を進めてしまうことです。その場に上司がいれば判断してもらいたいようなことでも、自分1人しかいないときに判断を求められ、その場の雰囲気や話の流れで先方の希望を受け入れてしまうことがあったりします。
でも、多くの場合、これはあとになって問題になりがちです。問題が発覚してから上司に「なぜ相談しなかったんだ」と言われ、説教をくらうのはよくある風景です。上司が対処できることならまだ良いですが、複数の相手と調整しているような案件では、実際には取り返しがつかないことになり、ミスった会社がその分の補填をすることも。
ここで大切なのは、分からないことは素直に確認するということ。上司も、勝手に話を進められてしまうより、しっかり確認してくれたほうが後々の手間が減るので結果として仕事がスムーズに進むのです。
こんなことは考えれば簡単に答えが出るはずなのに、それでも確認ができない人がいるのは何故か。その原因は「分からない」ということが恥ずかしいことだと思っているからではないでしょうか。
取引先の人と打合せをするときは、分からないことを聞かれたらどうしよう…と不安になりがちですよね。このような潜在意識が相手の質問に答えられない=恥ずかしいという結果に繋がってしまうのではないかと思うのです。
実際のところ、取引先の人は善人ばかりではありません。経験が浅いあなたのミスを誘発させて、言質を取ろうとしてくる人もいます。そこで口を滑らしたり、会社の方針とは違うことを受け入れてしまわないように、分からないと思ったことは素直に「自分では判断できません。」と伝えるようにしましょう。
ただ、分からないを連発するだけでは相手も話が進まずに困ってしまうので、併せて伝えるべきことがあります。それが「上司に確認して、いついつまでに連絡します」ということ。
相手のある仕事は、基本は互いのキャッチボールで仕事が進んでいきます。相手が求めているのは、あなたと話をして仕事を進めることです。そこで、あなたが単にわからない…を連発しているだけでは相手も困ってしまいますが、回答はいつまでにするという期日を設けるだけで、相手に対して仕事を進める気があることを伝えられます。さらに、期日があれば、相手はそれまでに進められる別のことに手をつけられるようになるので、相手にとってもメリットがあります。
このように、自分1人では判断できないようなことは、素直に分かりませんと伝えて上司の判断を仰ぐことが、結果として仕事をスムーズ進めるコツなのです。
かくいう私は、先日家の引っ越しのため引っ越し先のインターネット契約をするにあたり、開通工事で仲介業者に確認すべきことがあったのに、確認せず独断で話を進めてしまったため妻に怒られました。結果として問題までには至りませんでしたが、やはり確認は大切だということを身を持って感じました。